大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和36(オ)536 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

上告代理人林一宏の上告理由第一点について。

論旨は、原判決が論旨挙示の証言と書証を以ては上告人主張事実を認めるに足ら

ないとして排斥したが、排斥の理由を説示しないのは採証法則違反、理由不備の違

法あるものであるというが、証拠を措信しない理由の如きは一々判決に判示するこ

とを要しないこと当裁判所の屡次の判例とするところであるから原判決に所論の違

法はない。その余の所論は原審の適法にした証拠の取捨判断、事実認定を非難する

に過ぎず、所論はすべて採用できない。

同第二点について。

しかし、原判決が所論の家屋の相当賃料額を一ヶ月三万円と認めるのに上告人の

鑑定申請を却下し鑑定によらず素人であるDの証言と被告本人Bの供述だけを証拠

としても、原判決挙示のDの証言と被告本人Bの供述によれば原判決の所論の認定

判断は首肯することができるので、原判決には所論の違法はない。所論はひつきよ

う原審の専権に属する証拠の取捨判断、事実認定を非難するに過ぎず、採るをえな

い。

よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のと

おり判決する。

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 垂 水 克 己

裁判官 河 村 又 介

裁判官 高 橋 潔

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裁判官 石 坂 修 一

裁判官 五 鬼 上 堅 磐

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